青森りんご 嶽きみ かめあし商店 - 目指せ!世界一の青森専門店!

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トップページ > ゴールド農園 > 葉とらずりんご誕生秘話
こだわりリンゴジュースの誕生に至るまで、
話は40年前へとタイムスリップいたします。


「虹の会」~日本一美味しいりんご作りを目指す若者たち~
今から40年以上も前のことです。
青森県弘前市にある下湯口(しもゆぐち)という小さな部落で生まれ育った7人の若者が岩木山の裾野に広がる原野へと向かいました。
りんご農家の2代目という同じ境遇を持つ若者たちの夢は「日本一のりんごを作ること」でした。この夢が7人の心をひとつにし、ふるさとの山へと導いたのです。
もちろん「日本一のりんご作り」という夢を実現することがいかに困難なことであるか、彼らは十分に理解していました。だからこそ若者たちは、7人から成る自らのグループを「虹の会」と名付けたのです。
雨上がりの空に弧を描く七色の光。その美しさにどれほど恋い焦がれても決して手にすることはできない。しかし、空を彩る虹に向かって歩み続けることはできる。“日本一のりんごという夢は虹を求めて歩む姿そのものではないか”。「虹の会」が誕生したその日、7人の若者たちはそれぞれの胸に抱く情熱を束ねるような思いで、理想に向かって歩み始めたのです。

岩木山麓の原野開拓
7人の若者が目をつけたのが、いまだ誰も鍬を入れたことがない岩木山麓の原野でした。「7人の力を合わせて開墾すれば、原野も立派なりんご園になるはずだ」。7人は心をひとつにし、原野への挑戦を決心したのです。
昭和40年、「虹の会」で共に夢を描いた7人の若者たちは、新たに農事組合法人「ゴールド農園」を組織し、岩木山麓の原野14haを購入。早速その年から農園作りに着手しました。選んだ原野は十面沢(とつらざわ)と呼ばれる場所で、岩木山の東北に位置し、季節風が吹き荒れるなど厳しい気象条件を持つ地域、作業は苦労の連続でした。しかし、困難を可能にする若い力は目を見張る勢いで原野を開拓し、わずか一年後には何とかりんごを栽培する土地を完成させたのです。

しかし、りんご作りは、春に種を蒔き、秋に収穫するといった一般の農作物のように一年で結果が出るものではありません。開拓したばかりの原野には、すぐにりんごの実を付けてくれる木など一本も生えていないのです。そのため、開拓した農地での最初の仕事は将来、実を結ぶりんごの苗を育てることでした。

りんごは苗から育てて実を付けるまで約10年の歳月を必要とします。
度重なる苦労の中、ようやく昭和50年を迎える頃、遂にりんごの木が真っ赤な実を結んだのでした。こうして、ゴールド農園のりんごたちは世に送り出されるようになったわけですが、若者達が次に挑戦したのは無袋によるりんご作りでした。

本当に美味しいりんごを求めて~無袋栽培~
 7人の若者たちはそれまでりんご栽培の常識とされてきた袋かけ作業に疑問を持ちました。

りんごはお日様の光を浴びることではじめて甘味を増す事実に気付いたからです。
「少々色にムラがあっても、それこそが本来のりんごの姿。そして何よりも無袋のりんごこそが甘く美味しい」。
こうして本当に美味しいりんごを作るという理想を実現するため、若者たちはりんごを袋で覆うことなく、お日様の下で育てることにしたのです。しかし、この無袋りんごを認知してもらうまでには様々な苦労を乗り越えなければなりませんでした。

消費者の多くは色が悪いというだけで、美味しくないものと決めつけてしまったのです。そこで、若者たちは無袋りんごを手に全国を巡り、りんご本来が持っている健康的な美味しさを伝え歩きました。
そして徐々にではありますが若者たちの苦労は少しづつ実を結び始めました。甘くて美味しいりんごと若者たちの情熱が多くの人の心を打ったのです。
現在、弘前で生産されているりんごは甘くて美味しい無袋りんごが主流となりつつあります。このきっかけを作った源流のひとつがゴールド農園の7人の若者たちが起こした行動でもあったのです。

岩木山麓の原野に一本の鍬を入れてから約40年。弘前の美しい四季が繰り返されるその歳月の間、ゴールド農園では数え切れないほどの美味しいりんごが育てられてきました。「7人のサムライ」と勇ましい名で呼ばれた若者たちも今では、白い髪が目立ち、日焼けした顔にはりんごの幹のような深い皺が刻まれています。

美味しいリンゴジュースを作るために
りんごジュースと呼ばれるものは、市場に無数に存在しています。しかし、りんご農家が実際に飲んでみて、完熟の生りんごを彷彿とさせるような美味しいりんごジュースにはなかなか出会うことができませんでした。それならば自らの手で自分の納得できる美味しいりんごジュースを作ろうと夢を描き、遂に実現したのがゴールド農園自慢の、100%ストレート果汁の完熟・生りんごのジュースです。

りんごジュースを作る際、まず考えたのが徹底的に原料を選び抜くということです。原料の持ち味を失うことなく加工する優れた機械を使用することはもちろんですが、りんご農家だからこそ、原料となるりんごにはこだわりたい。また、りんご農家だからこそ、原料にこだわることができる。

そこで、甘味と酸味の調和が抜群に良い「葉とらずりんご」を主原料に、数種類の品種をブレンドして、最高のジュースづくりに挑戦しました。
なぜならば、「葉とらずりんご」こそゴールド農園のこだわりの結晶だからです。

弘前の大地と、生産者の愛情が育むゴールド農園のりんご
120年以上もの歴史をもつ青森県のりんご栽培。明治8年、政府から配付された、たった3本のりんごの苗木がその始まりでした。

現在、青森県が生産するりんごは、日本国内で生産されるりんごの約半数以上。なかでもゴールド農園がりんごを育てている弘前は、県内最大のりんご生産地として日本中の人たちから知られるようになりました。
弘前がりんご栽培に適している理由は、その自然豊かな大地にあります。農作物には昔から「適地適作」という言葉があります。文字通り、適した場所に適した作物を栽培するという意味ですが、りんごにとって春夏秋冬のはっきりした弘前の風土はまさに「適地」なのです。
ゴールド農園では、長年に渡って、弘前ならではの自然環境を最大限活用し、りんごの実ひとつひとつに愛情を注いでいるのです。

葉とらずりんごって?
北国の爽やかな青空が広がる5月。

岩木山麓一帯に広がるゴールド農園のりんご園では、淡雪のように繊細なりんごの花が咲き誇り、受粉を手伝う蜂たちも大忙しです。

空に向かって伸びる枝々に実が結ばれるのは花の季節が終わり、しばらくたってからです。梅雨を迎える頃には枝の一本一本に無数の実が結ばれます。花びらが散ったときには何もなかったはずの枝にいつしかりんごの小さい実が結ばれます。

果実が実ると次に行うのが「摘果」と呼ばれる作業です。
これは、たくさんなり過ぎた果実を選別して数を減らし、果実のひとつひとつに十分な栄養が行き届くようにする作業です。簡単に言えば少数精鋭でりんごを育てるわけです。
摘果によって餞別され、枝に残された実は夏の陽射しを受け、秋の収穫に向けてどんどん大きく育っていきます。

そして、秋を迎え、実が赤くなる頃に行われるのが「葉摘み」と呼ばれる作業です。
果実の周囲に繁る葉を摘むことで、果実全体に日光が当たるようになり、果実の表面がむらなく赤く色付くのです。

「葉とらず」の名前でわかるように、この葉摘みを行わずに、いわば自然の状態で果実を熟させるのが、ゴールド農園の「葉とらずりんご」なのです。

なぜ、葉を摘まずにりんごを育てるのか?
それには深い理由があります。

葉とらずりんご、誕生秘話
もし皆様の目の前に、たくさんのりんごが並べられ、そこから気に入った一個を選ぶとすれば、何を基準に選ぶでしょうか? 

手触り、重さ、形、香りなど選択の基準は人によって様々でしょう。
しかし、たいていの場合、消費者の皆様が一番気にする部分はりんごの色ではないでしょうか。ムラなく真っ赤に染まり、ツヤツヤに輝くりんごは一見すれば本当に美味しそうです。だからこそ、りんご農家は様々な工夫を重ねながら“きれいなりんご”作りに努めてきました。

ゴールド農園ではこれまで、より甘く美味しくなるという理由からりんご栽培の常識だった袋かけ作業をやめ、無袋栽培に挑戦するなど、常にりんご本来の美味しさを追求してきました。
しかし、だからと言って葉摘みをやめようとは思いませんでした。
それはやはり、見た目から来るりんごの美味しさを大切にしたかったからです。

ところが、平成3年の秋、ちょうど葉摘みの作業行っていた時期のことです。ゴールド農園のりんご園を見学するために弘前までいらっしゃった首都圏のある消費者の皆様の口からこんな質問が出たのです。

「葉を摘むことでりんごが美味しくなるのですか?」

…答えに困りました。
なぜなら葉摘みという作業は、あくまで外見をよくするために行う作業だったからです。
そこで、「美味しくなるというわけではありません」と正直に説明しました。
「むしろ、その逆なのです。りんごの果実に養分を送ってくれる葉を摘むわけですから…」

健康な葉っぱ作りが葉とらずりんご栽培の生命線。
収穫の瞬間まで、葉っぱを大切に育てます。
りんごの甘さは葉で作られたでんぷんがソルビトールという糖の一種に変わり、果実に運ばれ蓄積されて甘くなります。つまり甘味製造工場の役目を果たしている葉を摘むという行為はりんごの味をわざと落とすことつながるのです。

消費者の皆さんはこの事実に驚き、「葉摘みを行っていないりんごをぜひ一度食べてみたい。少々見た目が悪くなってもかまわない」とおっしゃられました。

「葉とらずりんご」の誕生はこの一言がきっかけとなりました。

葉とらずりんご、収穫の時
 葉摘みを行わずにりんごを育てる。これは大きな挑戦でした。

いくら味が良くても葉の影が残り、色にムラがあるりんごが消費者の皆様に快く迎えられるだろうか?
不安は募りましたが、原野を開拓して築いたゴールド農園ならではのフロンティア・スピリットが新たなチャレンジを勇気付けてくれました。

平成4年の秋、遂にゴールド農園初の「葉とらずりんご」収穫の日を迎えることになりました。予想通り、りんごの表面には葉の影や色のムラが残り、葉摘みしたりんごと比べると確かに見劣りするものでした。初めからわかっていたことでしたが、再び不安を感じずにはいられませんでした。

しかし、一口試食をしてみて、葉摘みを行わなかったことが間違いではなかったと確信しました。太陽のたっぷり浴びた葉が作りだす養分を十分に蓄えた葉とらずりんごは、それはもうびっくりするほどの美味しさだったからです。

そして、そのとき改めてりんごの美味しさ、素晴らしさを発見したのです。りんごの表面に残る葉の影こそ、りんご本来が持つ美味しさのシンボルであることを、どこまでも豊かで芳醇な甘さの中に見い出したのでした。

だからこそ、本当に美味しいリンゴジュースの主原料には「葉とらずりんご」にこだわるのです。

原料と、果汁100%完熟ストレートにこだわる
りんごジュースと呼ばれるものは、市場に無数に存在しています。

しかし、りんご農家が実際に飲んでみて、完熟の生りんごを彷彿とさせるような美味しいりんごジュースにはなかなか出会うことができませんでした。それならば自らの手で自分の納得できる美味しいりんごジュースを作ろうと夢を描き、遂に実現したのがゴールド農園自慢の、100%ストレート果汁の完熟・生りんごのジュースです。

ゴールド農園がりんごジュースを作る際、まず考えたのが徹底的に原料を選び抜くということです。原料の持ち味を失うことなく加工する優れた機械を使用することはもちろんですが、りんご農家だからこそ、原料となるりんごにはこだわりたい。また、りんご農家だからこそ、原料にこだわることができる。

そう考え、ゴールド農園のフロンティア・スピリットとこだわりが結集した「葉とらずりんご」を主原料に、数種類の品種をブレンドして、最高のジュースづくりに挑戦しました。

自分たちの手で愛情たっぷりに育てたりんごを、最高のジュースに仕上げたい・・・!
その思いはとても強く、平成13年には産地弘前市に自社ジュース工場を完成させました。

りんごジュースに対するゴールド農園のこだわりは、原料のほかに製造方法を一滴の水も1gの砂糖も加えない無調整の「果汁100%ストレート」としたことにあります。太陽がいっぱいに降り注いだからこそ生まれた優しい甘さや、清々しい酸っぱさを果汁の一滴一滴に感じていただきたい。
生の完熟りんごを丸かじりしたときの、あの瑞々しさ。よけいな添加物を一切使用していない果汁だけのストレートのりんごジュースだからこその味わいを最大限に引き出しました。

リンゴ農家だからこそ出来る、美味しさつくり
 ゴールド農園で製造されるりんごジュースは、糖度と酸度のバランスに優れた「サンふじ(葉とらず)」を主原料に数種のりんご果汁がブレンドされています。基本的には、年間を通じて同じ品質になるように心がけていますが、その味づくりにもゴールド農園ならではのこだわりがあります。

一般の人が嗜好する味覚は、季節によってある程度の変化がみられます。
夏であれば、少々酸っぱいものを欲するのに対し、冬はやや強い甘さを欲するようになります。

ゴールド農園では、こうした嗜好の変化に合わせ、りんごの品種の組み合わせによって、ジュースの味に若干の変化を付けています。夏に製造販売するジュースは少し酸味が強いものにする一方、冬に製造するジュースはやや甘く仕上げています。

飲む時期を考慮した味作りは、他品種のりんごを自分たちの手で栽培し、また甘いりんご、酸っぱいりんごなど品種の特徴を事細かく熟知しているゴールド農園だからこそ可能と言えます。

また、美味しいりんごジュースを作るためには、りんごを収穫直後そのままの鮮度に保つことが必要です。ジュース用だからといって、傷んだりんごを使用したのでは決して美味しいジュースを作ることはできません。その点、ゴールド農園では、自社のCA貯蔵庫(現在、りんごの貯蔵に最も優れているとされる貯蔵庫です)でりんごを貯蔵し、鮮度保持には細心の注意を払っています。
鮮度が保持された完熟・生りんごの美味しさをストレートに味わえるのが、ゴールド農園のりんごジュースなのです。

ひとつの小さな部落から、全国に・・・
 このようにして作られているこだわりのストレートリンゴジュース「林檎園」。

「お客様からの喜びの声をいただくのが何よりの励みとなる」と、年輪のような皺をくしゃくしゃに顔をほころばせて言う生産者の皆さん。
今から40年前、岩木山麓の原野に鍬を入れてから現在にいたるまで、決しておだやかな道のりではなかったことがその顔に刻まれています。

リンゴの一大産地、青森県弘前市。
7人のサムライと呼ばれた若者が結成した「虹の会」が今やゴールド農園という組織に成長しました。そして、岩木山の山懐、下湯口(しもゆぐち)という部落に位置するゴールド農園のこだわりは、現在当店を通じて日本全国の皆さまに発信されています。

「お客さんからジュース美味しいってメールいただいたよ。」

「せば、頑張らねばなぁ。」

7人のサムライはまだまだ、現役です。



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